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ウィリアムズFW34 マルドナドが名門に8年ぶりの優勝をもたらしたマシン【ミニカー#48】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はウィリアムズが2012年のF1に参戦するために開発したウィリアムズFW34を取り上げていきたいと思います。

マシンデータと戦績

まずはウィリアムズFW34の主要諸元をチェックしてみます。

年式2012年
カテゴリーF1
チームウィリアムズ
マシン名FW34
デザイナーマイク・コフラン(テクニカルディレクター)
マーク・ギラン(チーフオペレーションズエンジニア)
ジェイソン・サマービル(空力責任者)
エンジンルノー

つづいてウィリアムズFW34の戦績を見てみましょう。

コンストラクターマルドナドセナ
シリーズ順位8位15位16位
シリーズポイント76P45P31P
優勝1回1回0回
ポールポジション1回1回0回
ファステストラップ1回0回1回

名門ウィリアムズ最後の優勝マシン

ウィリアムズFW34は名門ウィリアムズが8年ぶりの優勝をあげたマシンです。

カタロニアサーキットで行われた2012年シーズンの第5戦スペイングランプリ。

予選でトップタイムを出したのはマクラーレンのルイス・ハミルトンでしたが、燃料サンプル用の1リットルの燃料を残すためタイムアタック終了後のラップ途中でマシンを止め、それが原因でタイム抹消になり、2番手タイムを出していたウィリアムズのパストール・マルドナドが繰り上げでポールポジションを獲得しました。

決勝では2番グリッドのフェルナンド・アロンソが好スタートを決め、トップに浮上し、マルドナドは僅差の2番手で周回を重ねます。

レースが動いたのは2度目のピットイン。

アンダーカットを狙い先に動いたマルドナドは、トップのアロンソがピットインをするまでの2周をファステストを叩き出しながらラップし、アンダーカットを成功させます。

結局マルドナドはその後もトップの座を譲ることなくチェッカーを受け、自身にとっては初(で最後)の優勝をポールトゥウィンという最高のカタチで飾りました。

この勝利は前述のとおり名門ウィリアムズにとって8年ぶりの優勝であるとともに、2020年現在最後の勝利でもあります。

余談ですが、この勝利の祝賀中にウィリアムズピットで火災が発生し、負傷者30名とデータを収めたコンピュータが全焼し、後味の悪いレースとなりました。

ウィリアムズFW34のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のウィリアムズFW34を撮影していきます。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』です。

ウィリアムズFW34のカーナンバー18は、パストール・マルドナドのマシンです。

ちなみに、マルドナドは2014年からのドライバー固有カーナンバー制では、欧州では不吉な番号とされる【13】を選びました。

ベネズエラ人だから関係ないのかな?

ギアボックス上の突起がサスペンションマウントとウィングステーを兼ねるデザインは、FW34の特徴のひとつです。

高く段差のあるノーズは2012年F1マシンの特徴で、ウィリアムズFW34もノーズコーンとモノコックの間に大きな段差が目立ちます。

開幕当初はすぐに目が慣れると思っていましたが、結局私は最終戦まで不自然なままに見えました。

エンジンカウルの『RENAULT』のロゴから分かるとおり、前年のコスワースエンジンからこの年ルノーエンジンに変更し、あの強かった1997年以来15年ぶりのウィリアムズルノーが復活しました。

そしてカラーリングも1997年当時のロスマンズカラーをオマージュにしています。

ちなみにこちらが1997年のウィリアムズルノーFW19↓

マルドナドのウィリアムズFW34をダミーグリッドに移動して、2012年スペイングランプリで唯一獲得したポールポジションの位置に。

奥に見えるのはフェルナンド・アロンソのフェラーリF2012です。

ウィリアムズの濃紺に1990年代の強かったロスマンズカラーを再現するカラーリングが私は好きです。

2012年の台風の目となったロータスE20とFW34。

ロータスの段差ノーズはFW34のものほど急激に角張ってはいません。

薄く高い位置のノーズコーンにチリトリ型のフロントウイングが、当時のF1マシンの特徴・・・正直カッコ悪い!

以上、1/43のウィリアムズFW34を実車のように撮影してみました。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介します。

【ixo製】ウィリアムズFW34

デアゴスティーニのF1マシンコレクション77号で、ixo製です。

【ixo製】ロータスE20

デアゴスティーニのF1マシンコレクション87号で、ixo製です。

【マテル製】フェラーリF2012

アシェットのフェラーリF1コレクションvol.78でマテル製です。

2014年に購入しましたが、現在は新品での購入は厳しいと思います。

最後に

ウィリアムズの共同経営者であり、長年テクニカルディレクターとして数々の歴史に残るマシンを設計したパトリック・ヘッドが一線を退き、ヘッドからテクニカルディレクターを受け継いだサム・マイケルがチームを離脱後、初めてのマシンがウィリアムズFW34でした。

ゼネラルマネージャーのマーク・ギラン、デザイナーのエド・ウッド、空力デザイナーのジェイソン・サマービル、テクニカルディレクターのマイク・コフランの4名を中心に総力を結集したウィリアムズFW34は8年ぶりの勝利をあげ、名門ここにあり!と思わせてくれました。

以上、今回は1/43のウィリアムズFW34を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。