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F1エンジンレギュレーション変化の歴史(1987-2024)

2007年のF1エンジンレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:2レースで1基(金曜フリー走行除く)

前年2006年の日本グランプリで使用したエンジンを基準に、2009年までエンジン開発が凍結(一部を除く)されます。

またエンジンの回転数は最大19,000rpmに制限されました。

ちなみにホンダは第3期F1活動が開始された2000年から2006年までに最高回転数を2600rpm引き上げ、19,600rpmまで達しました(ベンチでは20,000rpmを確認)。

あの当時のF1特有の甲高いエンジン音はとんでもない回転数に由来します。その回転数が制限されたのは個人的には残念でした。

その他では金曜フリー走行中にエンジン交換をしてもペナルティを課されないようになりました。エンジンライフ温存のために金曜フリー走行を走らないマシンが続出したためですね。

2008年のF1エンジンレギュレーション変更

ホンダ第3期のエンジンを搭載する2008年ホンダRA108
2019年ホンダコレクションホールにて
DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:2レースで1基(金曜フリー走行除く)

エンジンの開発を2012年まで完全に凍結されます。

ただシーズン終了後に次の年に向けた最低限の変更は許されますが、シーズン前にホモロゲーション登録が必要です。

なお、環境に配慮した変更は、他の各チームの承認を得れば変更が可能とされました。

その他、5.75%のバイオ燃料を混合することに。

2009年のF1エンジンレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:年間8基

エンジンの最大回転数を19,000rpmから18,000rpmに下げられました。

使用できるエンジン数は前年まで1台につき2レースで1基(金曜日除く)でしたが、この年からシーズンを通して1チーム20基(金曜日含む、レギュラー1人あたり8基で残り4基はテスト用)に制限されます。

9基以上のエンジンを使用する場合は予選順位は10グリッド降格となります。

ちなみに当初レギュレーションにあった3レース連続で使用するという項目は、シーズン前に削除されました。

またこの年からKERS(懐かしい!)を導入(搭載は任意)。電動化の第一歩でしたね。

最大81.6馬力を1周あたり6.67秒使えましたが、使用したのはワークス系のフェラーリ、マクラーレン、BMWザウバー、ルノーのみでした。熟成不足でルノーはイタリアグランプリのみ搭載し、BMWザウバーはシーズン途中で非搭載としました。

2010年のF1エンジンレギュレーション変更

2010年のフェラーリF10
2018年F1日本GPにて
DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:年間8基

レギュレーションではありませんが、紳士協定によりこの年は全マシンKERSを非搭載としました。

2011年のF1エンジンレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:年間8基

前年は紳士協定によりKERSを非搭載としましたが、この年から復活。

新規参戦の3チーム(ロータス、マルシャ、HRT)以外はすべて搭載しましたが、中堅チーム以下は自社開発を断念しワークスチームから購入しています。

2012年のF1エンジンレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:年間8基

エンジンの標準ECUマッピングの監視強化。

2013年のF1エンジンレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:2,400cc
  • 気筒数:8気筒
  • 使用数:年間8基

この年はエンジンに対するレギュレーション変更はなし。

2014年のF1パワーユニットレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:1,600cc
  • 気筒数:6気筒
  • 使用数:年間5基

そしてこの年からF1マシンはさらに電動化が進み、パワーユニット時代が到来。

パワーユニットとは、

  • ICE(エンジン)
  • MGU-H(熱エネルギー回生システム)
  • MGU-K(運動エネルギー回生システム)
  • TC(ターボ)
  • ES(バッテリー)
  • CE(コントロールユニット)

の6つのシステムの総称です。

まずエンジンはV型8気筒2,400ccからV型6気筒1,600ccに縮小され、1988年以来のターボが復活。

最大回転数は15,000rpmで、燃料をシリンダーに直接噴射するいわゆる直噴エンジン方式になります。

6つの各パワーユニットはドライバーにつき年間5基(前年までは8基)まで使用でき、6基目を使用するとペナルティが課せられます。

2015年のF1パワーユニットレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:1,600cc
  • 気筒数:6気筒
  • 使用数:年間4基

2015年は各パワーユニットはドライバーにつき年間4基まで(前年は5基)になりました。

2016年のF1パワーユニットレギュレーション変更

DATA
  • 排気量:1,600cc
  • 気筒数:6気筒
  • 使用数:年間5基

年間21戦に拡大したことを受け、各パワーユニットはドライバーにつき5基(前年は4基)に拡大されることが決定します。

またパワーユニットを改良する場合その作業箇所それぞれにトークン数を定め、2016年は32トークンに制限が与えられました。

次のページでは2017年以降のF1エンジンレギュレーションの変更を見ていきます

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。