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私をF1に誘った『ザ・グランプリ’90 世界のレーシングカー大集合』を振り返る

初めて観た生のF1マシン『ザ・グランプリ’90』

生のF1マシンを見たことがありますか?

おそらくこのサイトをご覧の方ならば、ほぼ見たことがあるだろう。

鈴鹿サーキットで行われるF1日本グランプリで観た方も多くいるだろうし、東京モーターショー東京オートサロンなどの大規模イベントや、ホンダコレクションホールヤマハコミュニケーションプラザなどの企業博物館でも見ることができる。

しかし私がF1を見はじめた時代の1990年代前半のF1ブームの頃は、ホンモノのF1マシンを目にする機会はなかなか難しかった。

私が初めて生のF1マシンを見たのはまさにその時代だった。

時は1990年、日本中がF1ブームに沸いていた年、フジテレビF1グランプリ中継の静岡ローカルCMで『ザ・グランプリ’90 世界のレーシングカー大集合』というイベントの告知が幾度となく流されていた。

当時高校生だった私はF1に興味を持ちはじめた頃で、そのころは毎日野球部の練習に明け暮れていたが、束の間の休日を利用し静岡産業館(現ツインメッセ静岡=ホビーショーの開催地として有名)に、その『ザ・グランプリ’90 世界のレーシングカー大集合』へ出かけた。

現在のモータースポーツ人気では考えられないほどに静岡産業館には多くの観客が詰めかけ、時代はまさにF1ブーム真っ盛りだとうかがい知れた。

展示ブースに入るとそこは夢の世界で、それまではテレビの中のものだったF1マシンが所狭しと並べられているではないか!

私は興奮しながら何枚もその夢のF1マシンをカメラ(もちろんフィルム機)に収めたのことが記憶に残っているが、あの写真どこに行ってしまったのだろう・・・。

はじめて乗ったF1マシンはロータス99T!?

イベントではF1マシンに乗ってポラロイドで写真を撮ってもらえるサービスが行われていた。

当然多くは小さな子供だったが、私は欲求が抑えきれない・・・。

ということで、このイベントに来ていた野球部のチームメイトの目を盗んで撮ったのが、唯一残るこの写真。

ロータスのカーナンバー2は、当時F1ブームの火付け役だった中嶋悟のマシン・・・っん!?

このマシンなんか変だぞ!

キャメルカラーのロータスのカーナンバー2ということで、私は長くこのマシンが1988年のロータス100Tだと思っていたがどうも違う・・・。

こちらがロータス100Tのミニカー。

カラーリングはタバコ広告規制の影響で当然違うが、マシンのフォルムが違いすぎる!

あっわかった!

1987年型のロータス99Tに1988年仕様のカラーリングを施したマシンだったのだ。

30年以上ぶりに、写真から新たな発見をした瞬間だった・・・。

30年以上前の『ザ・グランプリ’90』を記録していた唯一のブログ

この『ザ・グランプリ’90 世界のレーシングカー大集合』の情報を集めてみようと、インターネットで調べてみたが、その情報はただ一つ『深爪ON THE NIGHT』さんというブログにだけ掲載されていた。

ブログ運営者のAuthor:Okiraku Hobby A112さんは、1990年8月4日にツーリングのかたわら同イベントに訪れており、会場の写真を多く掲載されておられたので、懐かしさのあまり同ブログのコメント欄に引用させていただきたい旨のメッセージをお送りすると、ありがたいことに快諾いただいた。

私のあまりに図々しいお願いに対し、快諾いただいたことに対し深いお礼をさせていただくとともに、下記にリンクを貼っておきますので、読者のみなさまにはどうぞクリックしてご覧いただきたいと思います。

http://okirakuhobby.blog114.fc2.com/blog-entry-811.html

懐かしき写真の数々・・・

では、『深爪ON THE NIGHT』さんの写真を引用させていただきながら、当時を振り返ってみたいと思う。

マクラーレンMP4/5

こちらが今回のイベントの目玉となるマクラーレンMP4/5。

ちょうどこの前年、鈴鹿サーキットで行われた日本グランプリでセナプロがシケインで絡んだ時のマシンだ。

『ザ・グランプリ’90 世界のレーシングカー大集合』の開催が1990年8月だから、ほんの数ヶ月前まで現役だったマシンを用意したのだから、いかにこのイベントにチカラを入れていたのかがわかる。

マクラーレンは中古F1マシンを売り出さないことで有名なので、おそらくこのマシンはエンジンを供給していたホンダが所有していたものを借り受けたのだろう。

ベネトンB188

こちらは当時の4強の一角ベネトンの1988年マシンであるB188。

会場はピットガレージのようにデザインされており、ガレージ上の観覧席のような場所からF1マシンを楽しめた。

本題とは関係がないが、30年前ということで来場者の服装が時代を感じる。

マーチ881

マーチ881。

1988年の日本グランプリ、ターボ全盛の時代にNAエンジンで一瞬トップを走行したマーチ881だが、こちらはカラーリングから察するに1989年の序盤戦を戦った仕様だろう。

赤城明氏率いるレイトンハウスがメインスポンサーで、観覧者の服装からも同ブランドのウェアが流行っていたことがわかる。

ホンダRA273・ティレルP34・ロータス91

当時としてもすでにレジェンドF1マシンだったホンダRA273と、6輪たいれることティレルP34、ロータス91。

ホンダRA273はホンダ所有のもので、ティレルP34とロータス91の2台は、会場近くに位置するタミヤ本社のエントラントに飾られている個体だろう。

その他F3000マシンやCカー、ツーリングカーなどが多く展示さていて、至福の時間を堪能したと記憶している。

最後に

今回『深爪ON THE NIGHT』さんのブログに出会い、懐かしい写真の数々を拝見させていただいたことで、セナとプロストが激闘を繰り返し、マンセルが大暴れし、中嶋が奮闘したあの時代を思い起こさせてくれた。

いい時代だったなあ〜。

現在でもハミルトンに食らいつくマックスの雄姿に魅力を感じるが、あの90年代に中嶋悟がいたように日本人ドライバーが参戦していないといまいち盛り上がらない。

だがご存知2021年には角田裕毅がアルファタウリからデビューする。彼のステップアップカテゴリーでの活躍は、今までの日本人F1ドライバーとは桁違いだ。

F1マシンに慣れてきた2021年後半には評価の高いチームメイトのガスリーを出し抜き、2022年にはレッドブルに昇格しマックスとトップ争いを演じる!?

そんなことになれば日本にまたあの時のようなF1ブームが再来し、各地でこんなイベントが??

そんな夢を抱きながら私はこれからもF1を応援し続けていく・・・。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。