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【観戦記】2024年KYOJO CUP第1戦 16歳女子高生レーサー『佐藤こころ選手』に注目!

先週のスーパーGTに引き続き今週も富士スピードウェイに来ています!

今回は日本で唯一となる女性レーシングドライバーだけが参加するシリーズ、KYOJO CUPの観戦です。

メジャーカテゴリー以外の観戦は珍しいって?

はい、知り合いのオーエス自販スハラさんが所有するマシンが今年からKYOJO CUPシリーズに参戦するため、その応援で富士スピードウェイを訪れたんです。

では、観戦記を書いてみましたので、興味のある方はお付き合いください!

知り合いのオーエス自販スハラさんのマシンがKYOJO CUPにエントリー!

冒頭でも書いた通り、今回は知り合いのオーエス自販スハラさんの巣原社長に誘っていただいたのがきっかけで、富士スピードウェイに来ました。

オーエス自販スハラさんは静岡県焼津市で古くから自動車修理工場を営む会社ですが、ウン百万円もすると言われているレーシングシミュレーターを導入し、近年モータースポーツに力を入れているお店です。

そして先日、お店を訪れるとVITAが展示されていました。

聞くと今年からこのVITAでKYOJO CUPに参戦するらしい。のめり込むとトコトンまで行ってしまう巣原社長は行動力が凄まじい・・・。

ならば応援に・・・と思ったのも束の間、逆に巣原社長から応援を依頼され、二つ返事で快諾しこの日を迎えました。

女子高生ドライバー佐藤こころ選手は半年前にクラッチの存在を知る!?

そのオーエス自販スハラさん所有のVITAをKYOJO CUPにエントリーし、チーム運営をするのが、筑波サーキットを中心にスーパーFJやFIA-F4などで幅広くモータースポーツの運営をしているELEVレーシングドリーム。

そしてドライバーは、なんと16歳の佐藤こころ選手。

カートでの活躍が認められ、特別に限定ライセンスを与えられた将来有望な女子高生ドライバーなのです。

だけど、運転免許証を持たない16歳。クラッチの存在を昨年の12月に初めて知ったらしく、それからシュミレーターでヒールアンドトゥの練習を始めたらしい・・・。

確かにカートはクラッチ無いもんね。

そこからメキメキと実力を付け、半年足らずでヒールアンドトゥはもちろんのこと、4輪レーシングマシンを巧みに操れるようになり、チームに認められて4輪デビューに至ったとのこと。

やっぱり速さは天性なのでしょう。

予選は1コーナー→GRスープラコーナーで観戦 ドライビングスキルの違いがわかり面白い!

ほぼスーパーGTやスーパーフォーミュラ、WECの観戦でしか富士スピードウェイに訪れることのない私ですが、今回初めてインタープロト& KYOJO CUPに来て思ったこと・・・こんなに人気あるの??

先週のスーパーGTで8万人以上のファンが訪れたのに、1週間後にこれだけ入るとは驚きです。

時刻は朝8時を過ぎ、KYOJO CUPの予選が開始されました。

まずは1コーナーで観戦。大規模レースでは有料となる人気の1コーナー観戦エリアですが、この日は観戦券のみで入場できるので久々に訪れました。

公道とサーキットの1番の運転の違いはブレーキング。公道ではゆっくりとブレーキペダルを踏みますが、サーキットでは一気にガツンと蹴り上げます。

1.5km近いストレートから一気にフルブレーキング1コーナーはその実力が試されますが、さて、KYOJO CUPのドライバーの実力は?

・・・半端ない・・・。

白煙が上がるギリギリまでディスクを締め上げ、時にはマシンをスライドさせながら1コーナーをクリアしていきます。

マシンはワンメイクですが、トップと下位のドライビングスキルに実力差があるので、走りの差が私たちファンにもわかり面白い。

そしてELEVレーシングドリームのマシンがやってきました!

ギリギリで間に合ったというチャンピオンホワイトに濃紺の鮮やかな色合いのマシンは、1コーナーをスムーズにクリア。

4輪レース初出場で富士スピードウェイを走るのも初めての佐藤こころ選手ですが、そこはカートで実績のある彼女、まったく危なげのない走りです。

1コーナーの次はGRスープラコーナーへ移動。

1.5kmほどの距離ですが、各コーナーをクルマで移動できるので楽チンです。大規模レースではこうはいきませんよね。

このGRコーナーでビックリしたのがマシンの挙動。マシンをスライドさせながらコーナーに侵入してくる迫力に驚きました。

KYOJO CUPはダンロップの溝付きタイヤのワンメイク。VITAはダウンフォースもあまり発生しないため、マシンをスライドさせながら無理やり曲げているのでしょう(私の予想)。

ハイグリップタイヤを履く上位カテゴリーでは観られないマシンの迫力ある走りは圧巻でした。

佐藤こころ選手の予選結果は?

あっという間に終わってしまったKYOJO CUPの予選。応援する佐藤こころ選手結果はどうだったのか?

結果は・・・28台中19位でした。

4輪レース初挑戦にして富士スピードウェイも初走行でこの結果はさすが!

オーエス自販スハラさんのVITAも今週末が購入後初のレースということで、マシンのセッティングがままならない中だったので、この順位は期待以上。マシンオーナーの巣原社長も大満足だったとレース後に語っていました。

この後行われる決勝も期待大ですね!

KYOJO CUP & インタープロトはファンイベントも盛大!

大規模イベントではパドックパスを購入しないと入場できないパドックエリアですが、今回は解放されているので少し覗いてみましょう。

まず目を引いたのがこちら。

フェラーリ、マクラーレン、GRスープラの3台のスーパーカーが展示され、同乗走行の体験会が行われていました。

そしてとなりでは旧車の試乗会も。

ちなみにこのオレンジ色が鮮やかなサニー?ですが、富士スピードウェイに向かう途中、私のクルマを追い抜いて行きました。

何年前のクルマやねん!

パドック中央部にはステージが設置しており、この時はレジェンドドライバーのトークショーが行われています。

長谷見昌弘さんと関谷正徳さんと・・・、レジェンドすぎてアラフィフの私は知らない方も・・・。

はい、こちらならば全員わかります。

ピット裏ではタイヤの天日干しが行われています。

タイヤウォーマーが禁止されているカテゴリーではお決まりの光景ですね。

この日は解放ピットが2箇所設置されていました。

こんなに身近にピット作業やピットロードを行くマシンが観られるのも、このカテゴリーの魅力ですね。

パドック1コーナー側は独特な雰囲気が・・・

パドックの1コーナー側に足を進めると、フェラーリやアストンマーティン、ランボルギーニなど、とんでもないナンバープレート付きのスーパーカーが駐車・・・。

しかもフェラーリは定番の深紅ではなく水色! おそらくとんでもない金持ちが来ているようです。

そしてピレリのタイヤサービスが設置され、フェラーリの日本代理店であるコーンズのトレーラーも。

そう、この日は成功者さんたちが多く参戦するフェラーリチャレンジが共催されていました。

後から知ったのですが、ZOZOタウン創業者の前澤友作さんが初参戦していたようですね。

この後、A棟2階のフェラーリチャレンジ専用ホスピタリティ前を通過しましたが、そこだけとんでもなく華やかで、私たち庶民とは住む世界が違うのだということを思い知らされました。

決勝スタート!

時刻は10時を過ぎ、KYOJO CUPに参戦する各マシンがインストレーションチェックを終え、ダミーグリッドに整列します。

参戦台数はF1やスーパーフォーミュラよりも多い24台ということで、グリッドもかなり華やかですね。

グリッドを見届けた後はダンロップコーナーに移動して、スタートを待ちます。

そしてスタート!

富士スピードウェイで最も速度の落ちるダンロップコーナーになだれの如く突っ込んで来て、先陣争い。まさに女の戦いです。

佐藤こころ選手は? 19位、20位・・・まだ来ない・・・。

濃紺のマシンは24位で通過。レース後に確認したところ、スタート直後の1コーナーで両サイドに囲まれて行き場を失ったらしい。

だいぶポジションを落としたようですが、応援する私としては走ってくれていだけで安心です。

でも佐藤こころ選手はこんなポジションで甘んじるドライバーではない。

私の前に戻って来るたびにポジションアップ。オーバーテイクショーが繰り広げられます。

KYOJO CUP第1戦は12ラップと超スプリントのレースですが、佐藤こころ選手はこの少ない周回で8台ものマシンをオーバーテイクし、予選順位から2つ上げ17位フィニッシュ。

いやー、応援する私としても実に面白いレースを観させてもらい、一気にファンになってしまいました!

佐藤こころ選手は4輪レース初参戦で富士スピードウェイも初走行。そしてマシンの熟成もままならない中、この17位という結果は期待以上だったとレース後に巣原社長が語ってくれました。

そして素晴らしい走りをしてくれた将来有望な佐藤こころ選手のために、戦闘力のあるマシンを提供してあげたいと、力強く話していたのが印象的でした。

最後に

近年モータースポーツ界は世界的に女性ドライバーが注目されており、日本でもJuju選手のスーパーフォーミュラ参戦が話題になっています。

男社会のモータースポーツで女性ドライバーが活躍する姿は実に華やかで、私たちファンは俄然注目をします。

もちろんスポンサーも集まるため、チームも実力のある女性ドライバーの出現を期待します。

そんな将来のモータースポーツ界を担う原石がKYOJO CUPに眠っているのかも。最年少16歳の佐藤こころ選手がその原石かも。

個人的にもこのカテゴリーの華やかさと本気度の高さに驚き、今後はこのシリーズと佐藤こころ選手に注目したいと思いました。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。