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スーパーGT・JGTCに参戦した17人の外国人元F1ドライバー

ポール・ベルモンド

F1参戦GT参戦
1992 19941997

フランスの人気俳優であるジャン=ポール・ベルモンドの息子であるポール・ベルモンドは、1992年にマーチ、1994年に新興チームのパシフィックでF1に参戦した。

全日本GT選手権には1997年の開幕戦と第2戦にパワークラフトから、そして第3戦以降はセルモからスープラで参戦したが、最高位は第4戦富士の5位と目立った成績を残すことができずに、この年限りで日本のレースを去った。

ノルベルト・フォンタナ

F1参戦GT参戦
19971998

ノルベルト・フォンタナは1996年にフォーミュラニッポンに参戦し、翌1997年にそのフォーミュラニッポンと並行してザウバーからF1にデビューし、第8戦から第10戦と最終戦の4レースに出場した。

全日本GT選手権には1998年の1シーズンのみトムスから出場し、最高位は3位でシリーズ7位という成績だった。

アンドレ・ロッテラー※

2度目のGTチャンピオンを獲得したトムス36号車をドライブするロッテラー
画像提供:Mさん
F1参戦GT参戦
20142003-2011

アンドレ・ロッテラーは2003年からナカジマレーシングで全日本GT選手権に参戦を開始する。

そしてスーパーGTに名称変更した2006年にトムスに移籍し、シリーズチャンピオンに輝くと、2009年にも2度目のチャンピオンになり、2011年まで参戦した。

F1デビューはスーパーGT撤退後の2014年で、第12戦のベルギーグランプリで1レースのみ小林可夢偉の代わりに出場したが、結果はリタイヤに終わっている。

エイドリアン・スーティル※

スーティルがドライブした2006年のトムスSC430
画像提供:Mさん
F1参戦GT参戦
2007-2011 2013-20142006

F1で長く戦ったエイドリアン・スーティルもスーパーGTへの参戦実績がある。

参戦は2006年の第6戦鈴鹿で、トムスから第3ドライバーとしてデビューし10位だった。

F1デビューは翌2007年で、スパイカー、フォースインディア、ザウバーと7シーズンに渡り参戦した。

ヴィタントニオ・リウッツィ

F1参戦GT参戦
2005-2007 2009-20112014

ヴィタントニオ・リウッツィのF1デビューは2005年で、この年から参戦を開始したレッドブルからクリスチャン・クリエンとシートをシェアするカタチで契約し、第4戦のサンマリノグランプリでデビューしている。

その後はトロロッソ、フォースインディア、HRTと渡り歩き、2011年までF1に出場した。

スーパーGTには2014年シーズンにARTAから1年のみ参戦したが、最高位は第6戦の4位でシリーズ順位16位と、この年はホンダ勢が劣勢だったこともあり活躍はできなかった。

ヘイキ・コバライネン

コバライネンがドライブするレクサスRC F(この年のチャンピオンマシン)
2018年スーパーGT第5戦にて
F1参戦GT参戦
2007-20132015-

ヘイキ・コバライネンは2021年現在スーパーGTに参戦する唯一の元F1ドライバーだ。

彼は2007年に前年のチャンピオンチームであるルノーからF1にデビューし、翌2008年はマクラーレンに移籍すると、第11戦のハンガリーグランプリで初にして唯一のF1優勝を果たした。

その後はロータスレーシング(ケータハム)とチームロータスで2013年までF1に参戦した。

スーパーGTには2015年にサードから参戦し、翌2016年にはシリーズチャンピオンを獲得。

2021年現在もサードから参戦を続けている。

後述するジェンソン・バトンが参戦するまでは、スーパーGT(全日本GT選手権)参戦の元F1ドライバーの中で、唯一のF1優勝経験者だった。

クリスチャン・クリエン

F1参戦GT参戦
2004-2007 20102015 2017

クリスチャン・クリエンもスーパーGT出場経験がある。

クリエンは2004年にジャガー最終年のレギュラードライバーとしてF1にデビューする。

そして翌2005年は、ジャガーを買収したレッドブルに引き続き所属し2006年まで参戦したのち、一時F1を離れたが、2010年の終盤にHRTから出場している。

スーパーGTには2015年の第5戦鈴鹿にサードから第3ドライバーとして、2017年にはタイサンのGT300に同じく第3ドライバーでエントリーしている。

ジェンソン・バトン

2018年シーズン前の富士テストを行うバトン
F1参戦GT参戦
2000-20172017-2019

スーパーGT・全日本GT選手権に参戦した中で、もっとも偉大なドライバーといえばジェンソン・バトンと言って間違いないだろう。

バトンは2000年にウィリアムズからF1にデビューすると、2001年にベネトンに移籍する。

そして2003年にはBARに移籍し、その後BARを引き継いだホンダのマシンで、2006年のハンガリーグランプリを制覇し自身の初優勝(ホンダ第3期唯一の勝利)を飾る。

2008年シーズンを最後にホンダが撤退すると、チームを買収したブラウンGPに引き続き所属し、そのブラウンGPで2009年のF1ワールドチャンピオンに輝く。

その後はマクラーレンに移籍し、チームメイトのルイス・ハミルトンやフェルナンド・アロンソとともにF1のトップドライバーのひとりとして活躍し、2017年のモナコグランプリを最後にF1を引退した。

スーパーGTは、2017年の第6戦鈴鹿戦で、チーム無限の第3ドライバーとしてデビューする。

そして2018年にホンダのエースチームであるチームクニミツよりフル参戦を開始すると、その年に山本尚貴とともにシリーズチャンピオンを獲得し、2019年シーズンを最後に引退した。

その甘いマスクとF1を制覇したドライビングテクニックで、世界でも多くのファンがいるバトンのスーパーGT参戦は大きな話題となり、以来極東の島国のシリーズが世界で注目されるきっかけとなった。

ナレイン・カーティケヤン

2019年スーパーGT×DTM特別交流戦で優勝したカーティケヤン
F1参戦GT参戦
2005 2011-20122019

ナレイン・カーティケヤンは、2005年にインド人初のF1ドライバーとしてジョーダンからフル参戦したが、シーズン終了後にF1を離れる。

そして2011年にHRTからF1に復帰し、2012年まで参戦した。

日本のレースには、F1デビュー前の2001年にフォーミュラニッポンに参戦し、2014年にスーパーフォーミュラに名称変更された同シリーズに復帰すると2018年まで参戦する。

スーパーGT参戦はその翌年の2019年シーズンの1年間で、スーパーフォーミュラと同じくナカジマレーシングからフル参戦した。

スーパーGT参戦時のハイライトは、2019年シーズン終了後に行われた『スーパーGT×DTM特別交流戦』で、二日目のレースで並み居るDTMマシンを相手に優勝している。

まとめ

F1で優勝したGTドライバー

  • ヘイキ・コバライネン
  • ジェンソン・バトン

F1でシリーズチャンピオンになったGTドライバー

  • ジェンソン・バトン

GT500で優勝した元F1ドライバー

  • エリック・コマス
  • ペドロ・デ・ラ・ロサ
  • ラルフ・シューマッハ
  • デビッド・ブラバム
  • ラルフ・ファーマン
  • アンドレ・ロッテラー
  • ヘイキ・コバライネン
  • ジェンソン・バトン

GT500でシリーズチャンピオンになった元F1ドライバー

  • エリック・コマス
  • ペドロ・デ・ラ・ロサ
  • デビッド・ブラバム
  • ラルフ・ファーマン
  • アンドレ・ロッテラー
  • ヘイキ・コバライネン
  • ジェンソン・バトン

今回は、スーパーGTとその前身である全日本GT選手権に参戦した外国人の元F1ドライバーを17人挙げたが、F1で優勝を経験したドライバーはバトンとコバライネンの2人。そしてバトンが唯一F1ワールドチャンピオンとしてスーパーGTに参戦した。

外国人の元F1ドライバーがスーパーGT、全日本GT選手権で優勝を経験したのは17人中8人で、GTのシリーズチャンピオンは17人中7人と、元F1ドライバーはスーパーGT、全日本GT選手権でもやはり速いということが証明できる。

ということで今回は以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

元F1ドライバーF1参戦GT参戦
エリック・コマス1991-19941995-2006
ペドロ・デ・ラ・ロサ※1999-2002
2005-2006
2010-2012
1996-1998
ベルトラン・ガショー1989-1992
1994-1995
1996-1997
ラルフ・シューマッハ※1997-20071996
デビッド・ブラバム1990
1994
1996
ラルフ・ファーマン20031997-2000
2002
2005-2010
2012 2013
マルコ・アピチェラ19931997
2001-2007
2009
オリビエ・グルイヤール1989-19921997
ポール・ベルモンド1992
1994
1997
ノルベルト・フォンタナ19971998
アンドレ・ロッテラー※20142003-2011
エイドリアン・スーティル※2007-2011
2013-2014
2006
ヴィタントニオ・リウッツィ2005-2007
2009-2011
2014
ヘイキ・コバライネン2007-20132015-
クリスチャン・クリエン2004-2007
2010
2015
2017
ジェンソン・バトン2000-20172017-2019
ナレイン・カーティケヤン2005
2011-2012
2019

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。