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フェラーリF399 フェラーリ16年ぶりのコンストラクターズタイトル獲得マシン【ミニカー#54】

1/43のミニカーを実車のように撮影し、実車の現役時代を紹介するこのコーナー、今回はフェラーリが1999年のF1に参戦するために開発したフェラーリF399を取り上げる。

マシンデータと戦績

まずはフェラーリF399の主要諸元をチェック。

年式1999年
カテゴリーF1
チームフェラーリ
マシン名F399
デザイナーロリー・バーン
エンジンフェラーリ
Tipo048

1996年末ジョン・バーナードの後任としてベネトンより移籍したロリー・バーンが、前作F300につづいてフェラーリ移籍2台目のマシンとしてデザインを担当した。

マシン名F399の由来は、Ferrari 3リッターエンジンを搭載した1999年マシン。

次にフェラーリF399の戦績を見てみる。

コンストラクターシューマッハアーバインサロ
シーズン順位1位5位2位10位
シーズンポイント128P44P74P10P
優勝6回2回4回0回
ポールポジション3回3回0回0回
ファステストラップ6回5回1回0回

ドライバーはミハエル・シューマッハとエディ・アーバインのコンビで開幕を迎えたが、イギリスグランプリでシューマッハがクラッシュし足を骨折してしまったため、中盤戦はミカ・サロがシューマッハの代役としてドライブした。

終盤にシューマッハが復帰をし、アーバインの強力な援護を行なうもミカ・ハッキネンに破れてしまったが、コンストラクターズでは1983年以来のチャンピオンに輝いた。

フェラーリF399のミニカーを実車のように撮る!

それでは1/43のフェラーリF399を撮影する。

もちろんテーマはいつものように、『実車のように撮る!』。

ガレージに佇むカーナンバー3のフェラーリはミハエル・シューマッハ。

この年から4本に溝が増やされたブリヂストンのフロントグルーブドタイヤ。

前年にグッドイヤーが撤退し、この年からフェラーリはブリヂストンを履き、その後ブリヂストンが撤退する2010年まで長きにわたりタッグを組むことになる。

前年のF300から100mm伸ばされたホイールベースだが、現在のマシンを見慣れた者からすると相当に短く思える。

スターティンググリッドに移動。

奥に見えるホワイトとブラックのマシンは、この年もライバル関係だったミカ・ハッキネンのマクラーレンMP4-14。

シューマッハのヘルメットデザインはまだブルーを基調とした古いもので、後年まで続く赤を基調としたものは翌2000年の途中からだった。

手前に写るイエローのマシンは、この年ドライバーズ選手権で3位に入ったハインツ=ハラルド・フレンツェンのジョーダン199。

フェラーリF399を先頭にマクラーレンMP4-14、ジョーダン199と並ぶ。

この3台が終盤戦までドライバーズタイトルをかけて戦った激しいシーズンだった。

排気管の後方位置を制限するレギュレーションに対応するため、前年のF300がスペイングランプリから採用した上方排気システムを、このF399も引き続き採用する。

以上、1/43のフェラーリF399を実車のように撮影してみた。

今回登場したミニカー

今回撮影に登場したミニカーを紹介する。

【マテル製】フェラーリF399

アメリカのマテルの通常ラインナップで、2000年に購入し、その後自らの手でMarlboroのデカールを貼った。

マテルが版権を独占した最初のマシンで、当初はミニチャンプスに比べて細部の出来栄えで酷評されたが、購入から20年が経過しても塗装が色あせなかったり、デカールの劣化がないあたりは、さすがマテルといったところ。

長期保存にはミニチャンプスよりもマテルに軍配があがる。

【ixo製】マクラーレンMP4-14

デアゴスティーニF1マシンコレクションの14号で、イタリアのixoが製造。

【ixo製】ジョーダン199

デアゴスティーニF1マシンコレクションの27号で、イタリアのixoが製造。

【ixo製】スチュワートSF3

デアゴスティーニF1マシンコレクションの55号で、イタリアのixoが製造。

最後に

開幕ではアーバインが優勝し、第3戦、第4戦ではシューマッハが連勝し、今年こそは1979年以来のドライバーズチャンピオンを獲得できる、と思った序盤戦だったが、第8戦イギリスグランプリでアクシデントが発生する。

オープニングラップでシューマッハが高速のストウコーナーで前車のアーバインのインをついたのだが曲がりきれずに飛び出してタイヤバリアにノーズから突き刺さってしまう。

救出作業が難航し、白いカーテンを持ったマーシャルがフェラーリF399のマシンを取り囲む。

この白いカーテンは重大なインシデントが発生した時に登場するもので、テレビで観戦していた私はシューマッハの身体に大きなダメージがあるのではの不安が募ったが、その後命には別状なしとの情報。

ひとまずは安心するも、シューマッハの右足が骨折してしまいタイトル争いから離脱することとなってしまった。

今年こそはタイトルを獲得できたはずなのに・・・。

シューマッハの代役はミカ・サロで、ドイツグランプリなど随所にいい走りを見せたが、フェラーリはシューマッハ中心のチームのため彼の代わりなどできるはずがない。

終盤2戦で復帰したシューマッハは、タイトル争いをしていたアーバインの超強力なセカンドドライバーとして完全サポートをするが、本気を出したミカ・ハッキネンに敵うはずもなく敗退。

しかし1983年以来のコンストラクターズタイトルだけは獲得でき、2000年から始まるフェラーリ最大の黄金期の礎を築くのであった。

以上、今回は1/43のフェラーリF399を実車のように撮影し、実車の現役時代を振り返ってみました。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。