スーパーGTといえば、レースのたびに勝利チームが変わるところも魅力のひとつ。
なぜ勝利チームが変わるのかというと、ご存知、上位でフィニッシュするたびにウエイトが加算されるサクセスウエイト(2020年以前はウエイトハンデ)の影響だ。
では、ウエイトが無い状態ではどのチームが一番強いのか?
ウエイトが無いレースといえば開幕戦。そして2009年以降は最終戦でもノーウエイトでレースが行われている。
そこで今回は、スーパーGTがはじまった2005年以降、ノーウエイトでレースが行われる開幕戦および、2009年以降ノーウエイトになった最終戦の優勝数を、チームごとにランキング形式で見ていこう。
ただし勝利数を単純に計算すると、2台体制のチームが有利になる。
スーパーGTがはじまった2005年以降、2台体制で参戦したチームは2005年から2008年のニスモの4レースと、2005年および2013年以降のトムスの18レース。
そこで公平を期するために、両チームには1台換算で勝利数を計算することにする。
ノーウエイトで行われたレースは29レースなので、それぞれ1台体制として計算すると、ニスモは29÷(29+4)=0.87、トムスは29÷(29+18)=0.62。
ということでニスモはノーウエイトの通算勝利数から0.87の係数を、トムスは0.61の係数を掛けて、両チーム1台体制換算でランキングを決定する。
ノーハンデで一番強いのは、はたしてどこのチームなのか?
【第5位】KONDOレーシング
2勝
年 | Rd. | ドライバー | ドライバー |
---|---|---|---|
2009 | 開幕戦 | J-P.デ・オリベイラ | 荒聖治 |
2010 | 開幕戦 | J-P.デ・オリベイラ | 安田裕信 |
ノーウエイトのレースで2勝をあげて第5位に入ったのは2チームで、そのうちのひとつが近藤真彦監督率いるKODOレーシング。
ヨコハマタイヤがピタリとハマり2009年の開幕戦、そして翌2010年の開幕でも勝ち、2年連続してノーハンデの開幕戦で勝利をあげている。
ただしもう10年以上前のことで、近年ではノーハンデレースで苦戦を強いられている。
【第5位】チームクニミツ
2勝
年 | Rd. | ドライバー | ドライバー |
---|---|---|---|
2013 | 開幕戦 | 伊沢拓也 | 小暮卓史 |
2020 | 最終戦 | 山本尚貴 | 牧野任祐 |
2勝をあげて5位に入ったもうひとつのチームはチームクニミツ。
2020年最終戦でトムス37号車に勝利して、Wチャンピオンを決めたレースは記憶に新しい。
ただ、ホンダのエースチームがノーハンデレースで通算2勝しかあげていないのは意外だ。
【第3位】セルモ
3勝
年 | Rd. | ドライバー | ドライバー |
---|---|---|---|
2007 | 開幕戦 | 立川祐路 | 高木虎之介 |
2012 | 開幕戦 | 立川祐路 | 平手晃平 |
2012 | 最終戦 | 立川祐路 | 平手晃平 |
3勝をあげて第3位に入ったチームも2チームあるが、その1チームがトヨタ系チームのセルモ。
特筆すべきは2012年。
ノーハンデレースである開幕戦と最終戦ともに優勝をしたにもかかわらず、その他のレースでは表彰台を1度しか獲得できず、チャンピオンシップで2位に甘んじてしまった。
ノーハンデでもっとも速いチームでも、チャンピオンを獲得できないところに、サクセスウエイト(2020年以前はウエイトハンデ)を導入するスーパーGTの奥深さがある。
【第3位】ARTA
3勝
年 | Rd. | ドライバー | ドライバー |
---|---|---|---|
2009 | 最終戦 | R.ファーマン | 伊沢拓也 |
2018 | 最終戦 | 野尻智紀 | 伊沢拓也 |
2019 | 開幕戦 | 野尻智紀 | 伊沢拓也 |
セルモと同じく3勝をあげて第3位になったのがARTAだ。
ARTAは2018年の最終戦と2019年の開幕戦に勝利し、ノーハンデレースで2連勝した。
次のページで、ノーハンデレース優勝No.1チームが決します!
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