1月22日にトヨタの2021年シーズンの国内モータースポーツ体制発表が行われ、1月15日のホンダ、1月18日の日産、そしてトヨタと、2021年シーズンのスーパーGT GT500クラスに参戦する15のチームと30名のドライバーがすべて確定した。
例年は東京オートサロンで発表されることが多かったのだが、今年はコロナ禍ということで各社インターネットでの発表となったのが特徴だった。
タイヤやスポンサーなどがまだ判明していないチームもあるが、現在わかっている限りでGT500クラスに参戦するチームの体制をメーカーごとに見ていくことにしよう。
ホンダ系GT500チームの2021年ラインナップ
それではまず2020年に見事チャンピオンを獲得したホンダ系チームの、2021年ラインナップをカーナンバー順に見ていこう。
マシンはすべてFR化されたNSXを使用する。
チームクニミツの2021年ラインナップ
ドライバー | 山本尚貴 牧野任祐 |
カーナンバー | 1 |
タイヤ | ブリヂストン |
メインスポンサー | スタンレー |
2020年のシリーズ順位 (ドライバー) | 1位 |
2020年のシリーズ順位 (チーム) | 1位 |
昨シーズン、最終戦の最終周残り数百メートルで劇的な逆転チャンピオンを決めたチームクニミツの2021年ドライバーラインナップは、山本尚貴選手と牧野任祐選手が継続。
山本尚貴選手はチーム所属7年目でGT500クラス参戦は12年目、牧野任祐選手はチーム所属2年目でGT500クラス参戦は3年目となる。
前年から大きく変更されるのがカラーリング。
全日本GT選手権時代の1997年からレイブリックカラーで参戦してきたチームクニミツ※だが、レイブリックのブランドを所有するスタンレー電気は2021年3月で同ブランドの終了を発表する。
※チームクニミツがレイブリックカラーを纏ったのは1996年のル・マン24時間が最初
それに伴い2021年シーズンからはスタンレーブランドでの参戦となり、カラーリングはシルバー×ブラックにオレンジのロゴに一新される。
ARTAの2021年ラインナップ
ドライバー | 野尻智紀 福住仁嶺 |
カーナンバー | 8 |
タイヤ | ブリヂストン |
メインスポンサー | オートバックス |
昨年のシリーズ順位 (ドライバー) | 5位 |
昨年のシリーズ順位 (チーム) | 7位 |
元F1ドライバーでかつてF1に参戦したスーパーアグリのチームオーナーだった鈴木亜久里氏と、自動車用品店チェーン最王手のオートバックスがタイアップしたARTAは、1997年の設立から24年目となる2021年のドライバーラインナップは、昨年同様に野尻智紀選手と福住仁嶺選手のコンビを継続する。
野尻智紀選手はチーム所属7年目※1、福住仁嶺選手は2年目※2のシーズン。
※1.2013年にGT300のARTAでスポット参戦した実績は除く
※2.2015年にGT300のARTAでスポット参戦、2019年にARTAでフル参戦した実績は除く
昨年はなんども不運なレースが続いたARTAだが、今年は大きくチーム体制を変えずに盤石の体制で挑む。
チーム無限の2021年ラインナップ
ドライバー | 笹原右京 大湯都史樹 |
カーナンバー | 16 |
タイヤ | ダンロップ |
メインスポンサー | レッドブル |
昨年のシリーズ順位 (ドライバー) | 14位 |
昨年のシリーズ順位 (チーム) | 13位 |
ホンダと関係の深いチーム無限は、F1でホンダとタッグを組むレッドブルと同様にレッドブルカラーになったが、2021年もこれを継承する。
ドライバーはチーム2年目の笹原右京選手と、昨年ARTAでGT300クラスに参戦した今年GT500クラス初参戦となる大湯都史樹選手のコンビになる。
スーパーGT GT500マシンの中でも、ベストカラーリングマシンの1台に数えられるチーム無限の活躍を期待したい。
リアルレーシングの2021年ラインナップ
ドライバー | 塚越広大 B.バゲット |
カーナンバー | 17 |
タイヤ | ブリヂストン |
メインスポンサー | Astemo |
昨年のシリーズ順位 (ドライバー) | 3位 |
昨年のシリーズ順位 (チーム) | 3位 |
スーパーGT参戦3年目の2009年からケーヒンがメインスポンサーとなり、同社のコーポレートカラーであるメタリックブルーのカラーリングで参戦したリアルレーシング。
しかし2021年はそのメインスポンサーであるケーヒンが、日立オートモディブシステムズ、ショーワ、日信工業と経営統合をし、名称が日立Astemoとなり、それに伴いブランドカラーのレッドが主体のカラーリングに変更される。
ドライバーは塚越広大選手とベルトラン・バゲット選手のコンビを継続。
塚越広大選手は2008年に同チームからスポット参戦し、2009年からレギュラードライバーを務めており、フル参戦としては所属13年目、ベルトラン・バゲット選手は所属3年目のシーズンとなる。
昨年は第2戦と第4戦でシリーズ2勝を上げ、チャンピオン争いを演じていたリアルレーシングだが、今年こそ悲願のチャンピオンを期待したい。
ナカジマレーシングの2021年ラインナップ
ドライバー | 伊沢拓也 大津弘樹 |
カーナンバー | 64 |
タイヤ | TBA |
メインスポンサー | モデューロ |
昨年のシリーズ順位 (ドライバー) | 12位 |
昨年のシリーズ順位 (チーム) | 11位 |
日本人初のフルタイムF1ドライバーである中嶋悟氏が監督を務めるナカジマレーシングは、昨年同様2021年も伊沢拓也選手と大津弘樹選手のコンビを継続する。
2008年からスーパーGT GT500クラスに参戦するベテランの伊沢拓也選手は、かつてホンダのエースドライバーと言われたほど速さと安定感があり、昨年同チームに移籍すると2度のポールポジションを獲得し、全日本GT選手権時代に強さを誇ったナカジマレーシングの古豪復活の兆しが見えている。
このチームの肝は、GT500クラスで唯一使用するダンロップタイヤ※だが、開発能力でも定評のある伊沢拓也選手に期待したい。
※1月23日現在発表はされていない
私たちF1ブーム世代は、中嶋悟監督のチームは特別なのです・・・。
以上、ホンダ系GT500クラス5チームのラインナップ紹介でした。
次のページでは、トヨタ系GT500クラス6チームのラインナップを紹介をしますので、引き続き下記のボタンからどうぞ!
コメントを残す