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チームインパルの歴代GT500マシン ドライバー タイトルスポンサー タイヤ 成績一覧(1994-2024)

2021年

12号車
2021年スーパーGT最終戦にて
  • ドライバー:平峰一貴/松下信治
  • マシン:GT-R NISMO GT500(R35)
  • タイトルスポンサー:カルソニック
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:8位
  • チームズランキング:6位

2021年シーズンのチームインパルのドライバーラインナップは、佐々木大樹選手がKONDOレーシングに移籍し、代わりに加入したのが前年までF1直下のFIA-F2に参戦していたGT初参戦の松下信治選手が加入。松下信治選手は2020年まで長きに渡りホンダのバックアップを受けてヨーロッパで活躍していたドライバーで、日本人ドライバーでは珍しいメーカー間の移籍になります。

日産は昨年に続きさらにウィークポイントのエンジンを変更し、NR4S21という型式のエンジンを投入します。

それが功を奏したか、チームインパルは第5戦のSUGOに於いて2016年以来、実に5年ぶりの優勝を遂げます。

さらに第7戦のもてぎでも3位表彰台を獲得しドライバーズランキングは8位に上昇。2008年から長く使用したR35型GT-R最終年は、古豪復活の兆しが見えたシーズンでした。

2022年

12号車
2022年スーパーGT富士公式テストにて
  • ドライバー:平峰一貴/ベルトラン・バケット
  • マシン:Z GT500(RZ34)
  • タイトルスポンサー:カルソニック
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:1位
  • チームズランキング:1位

2022年シーズンは松下信治選手がホンダ陣営のリアルレーシングに移籍し、入れ替わるようにリアルレーシングのベルトラン・バケット選手がチームインパルに加入。チーム在籍3年目の平峰一貴選手とコンビを組みます。

この年日産陣営はZ GT500と呼ばれるRZ34型フェアレディZを投入。R35型GT-Rに比べて空力で優れるZ GT500はテストから好タイムを記録します。

インパルの成績は第2戦の富士で3位表彰台を獲得すると、第4戦のシーズン2度目の富士では2位に。そして翌第6戦鈴鹿で勝利を上げます。

そしてランキングトップで迎えた決戦の最終戦。チームインパルは最大のライバルであった同じ日産陣営のNDDPレーシングを抑えて2位になり、悲願のドライバーズチャンピオンに輝きました。

チームインパルのドライバーズチャンピオン獲得は1995年以来27年ぶりの快挙。さらにチームズタイトル獲得はなんとシリーズ発足年度の1994年以来28年ぶり。古豪インパルが完全復活を遂げた年となりました。

2023年

1号車
  • ドライバー:平峰一貴/ベルトラン・バケット
  • マシン:Z GT500(RZ34)
  • タイトルスポンサー:マレリ
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:5位
  • チームズランキング:5位

2023年シーズンのチームインパルのドライバーは、チャンピオンコンビの平峰一貴選手とベルトラン・バケット選手が継続。平峰一貴選手はチーム在籍4年目のシーズンになります。

カーナンバーはチャンピオンの証である1番を選択。チームインパルがカーナンバー1を付けるのは1996年以来27年ぶりになります。

この年はタイトルスポンサーが変更されています。長きに渡りチームインパルをサポートしていたカルソニックですが、親会社のカルソニックカンセイが2018年にマニエッティマレリを買収し、2019年10月にマレリに名称を変更。チームインパルのマシン名もマレリに変更されるものと見られていましたが、マレリの好意で日本のレースに根付いたカルソニックの名称を継続使用していました。

そしてタイトル獲得を機にこの2023年シーズンからマレリの名称を使用することになりました。

そんなマレリ初年度で王座防衛を目指して戦ったシーズンでしたが、表彰台は第3戦鈴鹿の1度のみ(3位)。

ただシーズンを通して安定した成績を残したため、選手権ランキングは5位に踏みとどまりました。

2024年

12号車
2024年スーパーGT富士公式テストにて
  • ドライバー:平峰一貴/ベルトラン・バケット
  • マシン:Z NISMO GT500(RZ34)
  • タイトルスポンサー:マレリ
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:
  • チームズランキング:

2024年シーズンもドライバーは平峰一貴選手とベルトラン・バケット選手。平峰一貴選手はチーム在籍5年目、ベルトラン・バケット選手は3年目のシーズンになります。

前年タイトルスポンサーの名称をマレリに変更したチームインパルでしたが、マシンのカラーリングはカルソニック時代の明るいブルーを継続しました。

しかし2024年からは伝統のカルソニックブルーをやめ、この年から使用するZ NISMO GT500はマレリのコーポレートカラーである濃紺になりました。

まとめ

今回はチームインパルのGT参戦の歴史を見てきましたが、まとめると以下の通り。

ドライバーマシンタイトル
スポンサー
タイヤドライバー
順位
チーム
順位
1994影山正彦GT-R
(R32)
カルソニックBS1位1位
1995星野一義
影山正彦
GT-R
(R33)
カルソニックBS1位2位
1996星野一義
影山正彦
GT-R
(R33)
カルソニックBS4位3位
1997星野一義
(水野文則)
本山哲
GT-R
(R33)
カルソニックBS11位7位
1998星野一義
(M.クルム)
黒澤琢弥
GT-R
(R33)
カルソニックBS3位4位
1999星野一義
影山正美
GT-R
(R34)
カルソニックBS8位5位
2000星野一義
本山哲
GT-R
(R34)
カルソニックBS3位3位
2001本山哲
服部尚貴→
星野一義
GT-R
(R34)
カルソニックBS11位10位
2002星野一義→
B.トレルイエ
田中哲也
GT-R
(R34)
カルソニックBS23位12位
2003B.トレルイエ
井出有治
GT-R
(R34)
カルソニックBS4位5位
2004B.トレルイエ
井出有治
フェアレディZ
(Z33)
カルソニックBS11位9位
2005B.トレルイエ
井出有治
フェアレディZ
(Z33)
カルソニックBS11位8位
2006B.トレルイエ
星野一樹
フェアレディZ
(Z33)
カルソニックBS8位6位
2007B.トレルイエ
星野一樹
フェアレディZ
(Z33)
カルソニックBS11位10位
2008松田次生
S.フィリップ
GT-R
(R35)
カルソニックBS4位4位
2009松田次生
S.フィリップ
GT-R
(R35)
BS11位10位
2010松田次生
R.クインタレッリ
GT-R
(R35)
カルソニックBS5位5位
2011松田次生
S.P.デ・オリベイラ
GT-R
(R35)
カルソニックBS5位5位
2012松田次生
S.P.デ・オリベイラ
GT-R
(R35)
カルソニックBS4位4位
2013松田次生
S.P.デ・オリベイラ
GT-R
(R35)
カルソニックBS9位9位
2014安田裕信
S.P.デ・オリベイラ
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS6位5位
2015安田裕信
S.P.デ・オリベイラ
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS2位2位
2016安田裕信
S.P.デ・オリベイラ
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS8位8位
2017安田裕信
J.マーデンボロー
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS15位13位
2018佐々木大樹
J.マーデンボロー
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS12位10位
2019佐々木大樹
ジェームス・ロシター
(千代勝正)
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS13位14位
2020佐々木大樹
平峰一貴
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS15位12位
2021平峰一貴
松下信治
GT-R NISMO GT500
(R35)
カルソニックBS8位6位
2022平峰一貴
B.バケット
Z GT500
(RZ34)
カルソニックBS1位1位
2023平峰一貴
B.バケット
Z GT500
(RZ34)
マレリBS5位5位
2024平峰一貴
B.バケット
Z GT500
(RZ34)
マレリBS

スーパーGTの前身である全日本GT選手権初のチャンピオンがチームインパル(当時のチーム名はホシノレーシング)で、翌年も連覇。全日本GT選手権極黎明期の最強チームがチームインパルでした。

しかしその後は途中幾多の困難があり、長く低迷した時代もありましたが、それでも多くのファンはチームインパルを信じて懸命に応援。もちろんカルソニックをはじめとしたスポンサーも長年に渡りサポートを継続。それが2022年に花開き、待望のチャンピオン獲得となりました。

チームインパルは日本のGTの象徴的存在。今後もファンとともに活躍を続けてもらいたいと切に願います。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

GT500チームの歴史

スーパーGT GT500クラスに参戦する他のチームの歴史についても書いていますので、興味のある方はどうぞ!

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。