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チームクニミツの歴代GT500マシン ドライバー タイトルスポンサー タイヤ 成績一覧(1994-2024)

2019年

1号車
2019年スーパーGT第5戦にて
  • ドライバー:山本尚貴/ジェンソン・バトン
  • マシン:NSX-GT(2代目)
  • タイトルスポンサー:レイブリック
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:8位
  • チームズランキング:9位

2019年も山本尚貴選手とジェンソン・バトン選手のドライバーラインナップでシリーズに参戦。

この年のチームクニミツのマシンには、カーナンバー1のステッカーが誇らしく貼られます。

NSX-GTには前年のチャンピオン獲得で追加ウエイトが加算され、前後重量配分にも制限がかかりました。

その影響でこの年は好調レクサス勢に遅れをとるレースが多く見られるも、第2戦と第5戦のともに富士スピードウェイでのレースでは表彰台を獲得。

結局このシーズンはドライバーズランキング8位という結果でした。

話題を呼んだジェンソン・バトン選手のスーパーGT参戦でしたが、この年を最後にバトン選手は勇退しています。

2020年

100号車
2020年スーパーGT最終戦にて
  • ドライバー:山本尚貴/牧野任祐
  • マシン:NSX-GT(2代目)
  • タイトルスポンサー:レイブリック
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:1位
  • チームズランキング:1位

2020年のチームクニミツのドライバーは、勇退したジェンソン・バトン選手に代わり、ナカジマレーシングから牧野任祐選手が加入し、山本尚貴選手とコンビを組みます。

この年の注目は2代目NSX-GTのFR化。2020年からの車両規定によりエンジン搭載位置をキャビンよりも前に配置しなければならず、ベース車両ではリヤミッドに搭載されるNSX-GTもフロントに変更しました。

そんな大改造を施したNSX-GTでしたが戦闘力は高く、チームクニミツも第3戦鈴鹿の2位表彰台を筆頭にシリーズ前半から中盤にかけて順調にポイントを稼ぎます。

そしてウエイトが半減される第7戦もてぎで3位に入り勝負の最終戦。

この富士でのレースでは同じくチャンピオンを狙うトムス37号車に、終始先行を許すも、最終コーナーの立ち上がりでトムス37号車が失速。ガス欠でした。

2位を走行していたクニミツのマシンはチェッカー直前に首位に立ち、そのままゴール。

最終戦の最終周、最終ストレートでの逆転・・・劇的な結末でチームクニミツは2回目のWチャンピオンを獲得するのでした。

2021年

1号車
2021年スーパーGT最終戦にて
  • ドライバー:山本尚貴/武藤英紀→牧野任祐
  • マシン:NSX-GT(2代目)
  • タイトルスポンサー:スタンレー
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:3位
  • チームズランキング:3位

2021年のドライバーは、前年同様にチーム在籍10年目を迎える山本尚貴選手と牧野任祐選手のコンビ。ただ牧野選手は前年の12月に髄膜炎を発症したため、開幕戦を欠場。代役を武藤英紀選手が務めました。

1996年から四半世紀にも渡りレイブリックカラーで参戦していたチームクニミツでしたが、このブランドを所有するスタンレー電気がレイブリックブランドの終了を決めたため、この年からタイトルスポンサーはスタンレーになり、マシンもブランドカラーのシルバーに変更されました。

カーナンバー1を付けたチームクニミツはこのシーズンも好調。序盤戦は順調にポイントを稼ぎ、第4戦もてぎでポールトゥウィンを達成。続く第5戦SUGOでも2位表彰台を獲得します。

そしてポイントリーダーで迎えた最終戦の富士。順調に4位を走行し、このまま行けば2年連続のチャンピオン獲得と思われましたが・・・ホンダ陣営のGT300チームであるARTAが追突。

結局緊急ピットインをする羽目になり、14位でフィニッシュ。シリーズランキングは3位に終わりました。

2022年

100号車
2022年スーパーGT富士公式テストにて
  • ドライバー:山本尚貴/牧野任祐
  • マシン:NSX-GT(2代目)
  • タイトルスポンサー:スタンレー
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:3位
  • チームズランキング:3位

2022年もチームクニミツのドライバーラインナップは山本尚貴選手と牧野任祐選手。このコンビは3年目になります。

シーズン前にチームオーナーで総監督の高橋国光さんが永眠。これに際し長年チームクニミツでスーパーGTに参戦する山本尚貴選手は、長年の感謝とともに、「絶対にチームクニミツの灯火を絶やさぬようこれからも戦い続ける」と語りました。両ドライバーならびにチームメンバーのこのシーズンにかける思いは一入だったと思います。

ホンダはこの年からベース車両をNSX Type Sに変更し、フロント部分が変更されました。

シーズンは開幕戦の岡山国際で2位に入るも、中盤戦はやや苦戦をします。

その後ウエイトが半減された第7戦オートポリスで2位になり表彰台に返り咲くと、最終戦もてぎでポールトゥウィン。さらにファステストラップも記録し久々のハットトリックを達成します。

しかし中盤戦でのポイント取りこぼしもあり、シリーズランキングは前年と同じ3位という結果でした。

2023年

100号車
  • ドライバー:山本尚貴→木村偉織/牧野任祐
  • マシン:NSX-GT(2代目)
  • タイトルスポンサー:スタンレー
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:10位
  • チームズランキング:10位

2023年もドライバーは4年目のコンビとなる山本尚貴選手と牧野任祐選手。山本尚貴選手はチーム在籍12年目を迎えます。

開幕前にホンダは翌年からシビックタイプRをベース車両にすることを発表。そのためこのシーズンが2代目NSX-GTの最終年となります。

この年は第2戦の富士で2位表彰台を獲得するも、第6戦SUGOで山本尚貴選手がGT300クラスのマシンと絡み大クラッシュ。マシンは大破し山本尚貴選手も負傷し終盤2戦は木村偉織選手にステアリングを預けました。

結局このクラッシュによるリタイヤが響き、ランキング10位でシーズンを終えました。

2024年

100号車
2024年スーパーGT富士公式テストにて
  • ドライバー:山本尚貴/牧野任祐
  • マシン:シビックタイプR-GT
  • タイトルスポンサー:スタンレー
  • タイヤ:ブリヂストン
  • ドライバーズランキング:
  • チームズランキング:

チームクニミツは2024年も山本尚貴選手と牧野任祐選手のコンビ。山本尚貴選手はチーム在籍13年目、牧野任祐選手は5年目のシーズンです。

この年からマシンをシビックタイプR-GTにスイッチ。

そのデビュー戦となる開幕岡山国際で3位に入り、シビックタイプR-GTに初の表彰台をもたらしました。

まとめ

今回はチームクニミツのGTの歴史について見てきましたが、まとめると以下の通りになります。

ドライバーマシンタイトル
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タイヤドライバー
順位
チーム
順位
1994高橋国光
土屋圭市
ポルシェ911
RSR-T
(964型)
アドバンYH7位5位
1995道上龍ポルシェ911
RSR-T
(964型)
KANEKOYH25位7位
1995高橋国光
土屋圭市
ポルシェ911
RSR-T
(964型)
BPYH10位7位
1996高橋国光
土屋圭市
NSX GT2アドバン/BP→
レイブリック
YH17位10位
1997高橋国光
飯田章
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS9位6位
1998高橋国光
飯田章
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS10位8位
1999高橋国光
飯田章
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS11位6位
2000飯田章
服部尚貴
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS15位11位
2001飯田章
伊藤大輔
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS10位9位
2002加藤寛規
光貞秀俊
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS4位6位
2003加藤寛規
光貞秀俊
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS12位9位
2004中野信治
加藤寛規
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS13位11位
2005S.フィリップ
J.デュフォア
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS14位11位
2006S.フィリップ
細川慎弥
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS2位3位
2007D.シュワガー
細川慎弥
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS3位4位
2008井出有治
細川慎弥
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS11位9位
2009井出有治
細川慎弥
NSX-GT
(初代)
レイブリックBS13位12位
2010伊沢拓也
山本尚貴
HSV-010 GTレイブリックBS8位7位
2011伊沢拓也
山本尚貴
HSV-010 GTレイブリックBS9位9位
2012伊沢拓也
山本尚貴
HSV-010 GTレイブリックBS5位5位
2013伊沢拓也
小暮卓史
HSV-010 GTレイブリックBS10位10位
2014小暮卓史
武藤英紀
NSX CONCEPT-GTレイブリックBS14位11位
2015山本尚貴
伊沢拓也
NSX CONCEPT-GTレイブリックBS3位3位
2016山本尚貴
伊沢拓也
NSX CONCEPT-GTレイブリックBS14位12位
2017山本尚貴
伊沢拓也
NSX-GT
(2代目)
レイブリックBS7位7位
2018山本尚貴
J.バトン
NSX-GT
(2代目)
レイブリックBS1位1位
2019山本尚貴
J.バトン
NSX-GT
(2代目)
レイブリックBS8位9位
2020山本尚貴
牧野任祐
NSX-GT
(2代目)
レイブリックBS1位1位
2021山本尚貴
武藤英紀→
牧野任祐
NSX-GT
(2代目)
スタンレーBS3位3位
2022山本尚貴
牧野任祐
NSX-GT
(2代目)
スタンレーBS3位3位
2023山本尚貴
牧野任祐
NSX-GT
(2代目)
スタンレーBS10位10位
2024山本尚貴
牧野任祐
シビックタイプR-GTスタンレーBS

チームクニミツは、現在参戦するホンダ系チームの中ではもっとも早く全日本GT選手権に参戦を開始したレーシングチームです。ただ、当時はホンダがワークス参戦しておらずマシンはポルシェだったのですね。

そんな964型ポルシェ911のRSR-Tのステアリングを握っていたのが、レーシングドライバーとしては晩年だったオーナードライバーの高橋国光さん。彼は1999年まで自らドライバーとして参戦していました。

その国光さんは2022年のシーズン前に他界してしまいましたが、日本のモータースポーツ界に愛された彼のチームは、この後もホンダ陣営の中心として、いやスーパーGTの有力チームの一つでして、今後も繁栄していくことでしょう。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

GT500チームの歴史

スーパーGT GT500クラスに参戦する他のチームの歴史についても書いていますので、興味のある方はどうぞ!

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大福
モータースポーツをこよなく愛す、セナプロ世代の四十代。 サーキット観戦デビューは、1996年フォーミュラニッポン第7戦の富士スピードウェイ。ど迫力のエキゾーストノートとタイヤの焼ける匂いを実感し、それまでテレビでしか観戦してこなかった事を悔やむ。以降、F1・WEC・スーパーGT・スーパーフォーミュラなどを富士スピードウェイ・鈴鹿サーキットを中心に多数観戦する。